膝の裏側の痛みで来院した小学男子

とてもくすぐったがり

触れるどころか

触れる気配だけでもうダメ

触れることは自宅指導のみとし

誘導動作のみにて施術しました

で、男の子からの質問がこれ

「どうして他人に触られるとくすぐったいの？」

確かに自分で触れて身もだえすることは奇妙ですね

でも人にコチョコチョされると耐えられないのが普通

一度は誰でも疑問に思う

この謎解きのキーワードは

予測可能性

予測できない動きだからくすぐったい

まあ、当然そうでしょうねと思うでしょうが

本当だろうか？と長らく議論されていたキーワード

これを実験的な手法で証明したチームが存在します

ある器具を装着すると、自分の意思とは違う方向にランダムに動いてしまう装置を開発

実験の結果は？

超くすぐったい

なかには自分の思うままにならない奇妙な感覚が付加されるから、他人に触られる以上にくすぐったいと答えた被験者もいたとか

進化の過程で哺乳類から発達してきた

予測可能を好む有髄の迷走神経（横隔膜より上の副交感神経）が

一役買っているらしい

ちなみに

予測できない不測の事態に接したときには

時に、無髄の迷走神経（横隔膜より下の副交感神経）の働きによるシャットダウンも知られています

ショックな出来事に触れた際の気絶もそのひとつ

肉食動物に追いつかれた際の動きを止め仮死状態になる草食動物の反応もこのシステムが働くから

こちらは進化史上歴史の古い神経システム

爬虫類でもこの反応が確認されています

ところで、来院されたこの男の子

膝を曲げたときの膝後ろの痛み

よく関節の痛みと訴えてくることの多い症状

でも実は膝の後ろの筋の短縮痛がほとんど

だから手のひらを差し入れてしゃがむと痛くない

膝を曲げても短縮度合いが緩和されるため、痛みの信号が発生しないから

シンプルな動作で治癒しました

歩き方を心配していましたが

その時々楽な歩きで結構ですと伝えました